【子供の金融教育】お小遣いのルールづくり

金融教育

先日、子供へのお小遣いをどうするか、といった趣旨のセミナーに参加しました!

その内容を皆さんに共有しながら、私が感じたことを書かせて頂きましたので、子供のお小遣いに悩んでいる方、これから子供のお小遣いを始めようとしている方、ぜひ読んでみてください。お小遣いは子供がお金と接する初めての貴重な機会であり、その子の将来に影響することだと思いますので、少しでも参考になればと思います。

お小遣いのルールづくりセミナー

セミナーの趣旨としては、その名の通り、どのように子供のお小遣いのルールを考えていくかというアドバイスをしてくれるものでした。ここではその内容を共有させて頂きます。

【お小遣い・お金管理の目的】

子供が…

  • 自立して生きていけるように
  • 幸せになれるように
  • 道を踏み外さないように
  • 将来困らないように

【方法】

1.欲しいもの・買いたいものを子供と一緒に書き出す

      あ)すぐ買えるもの

      い)お金を貯めないと買えないもの

※親が買うもの(食事、学校の制服等)と子供が買うもの(お菓子、おもちゃ)の線引きをルールとして決めておく。

2.子供の仕事を決める

      あ)仕事の大前提は「人の役に立つ」こと

      い)子供でもできる仕事をする

      う)完璧に仕事をする、達成することのできる仕事であること

※家事と仕事の線引きは明確にないため、その家庭次第。副作用としては、なんでも「お金お金」と言い出す可能性があること。仕事と家事の線引きを明確にする必要がある。また、お金をもらわない仕事もあることを教える。

3.渡す金額を決める

      あ)仕事の価値に見合った金額を渡す

      い)頑張った子にはあげ過ぎくらいで良い

※金額が少なすぎると何も買えないため、子供のやる気が続かない。頑張ったらお菓子を変えたり、貯めたらおもちゃを買えるくらいの金額を目指す。

4.お金の管理を教える

      あ)貯金箱を2つ準備する(貯める用、使う用)。貯める用には天引きの仕組みを活用する。

      い)お小遣いノート(使う用)をつける。

      う)月末に残高を記録する

      え)買ったものの価値を確認する。レシートをもらって張る、管理する

【お金の使い方】

      1)買い物は子供がお金を自身の財布に入れ、そこから支払う。その方がお金を使う実感が沸く

      2)レシートをとっておいて、購入したものを後で一緒に見返す

      3)衝動買いしそうなときは良く話をし、止めるかどうかの判断をする。大人の無駄遣いの基準をすぐに当てはめない。

【継続のコツ】

1.子供の仕事に対する報酬をまずは日給から始める

やった分の仕事に対する成果が見えて、即効性がある。そのため、子供でもお金を稼ぐことを実感しやすく、子供が頑張ろうというモチベーションが働く。

日給に慣れてきたら、月給に変える。ひと月のお金がまとまって入ってくると、何にお金を使うか、という計画性をより意識させることができる。

2.来月の予定を一緒に考える

一緒に考えながら、計画性を意識して取り組む。来月のイベントなどに合わせて出費が発生する場合は、そのことも意識させ、何にお金を使うのが望ましいか考えさせる。

3.ねぎらいの言葉(プロセスを褒める)

しっかり計画をもって、お金を貯めてほしいものを購入できたら、そのプロセスを褒めてあげる。

4.突発の子供の収入・プレゼントに対してのルールを考える

  • お年玉
  • 誕生日プレゼント
  • クリスマスプレゼント
  • おばあちゃん、おじいちゃんが欲しいものを買ってくれる

セミナーを受けての感想

今回のセミナーには賛成できる点と反対する点がありましたので、以下の通りまとめました。

<賛成>

  • 子供の金融教育は家庭でやるべきであり、お小遣いはその良い方法である。
  • 子どもに対してなぜお金の教育をするのか、その目的を持つことが重要である。
  • 体験を通して、実態を掴みにくいお金の概念を子供に理解してもらう
  • お金を稼ぐ、管理する、使うを教えることができると将来の役に立つ
  • 子供と一緒に考えながらお金の貯め方、使い方を考える。

<反対>

  • お金を稼ぐ方法が時間を切り売りする労働型である。そのため、アルバイト・会社員としてのお金の付き合い方を無意識にすり込んでしまうことになる。一方、投資、事業などの考え方を教えることができない
  • セミナー中に触れられたが、子供が家事と仕事の切り分けができなくなってしまう。家事は家族全員のルールとしてやっていきたいため、家事をすることでお小遣いを渡すことは避ける。また、勉強などの報酬としてお金を渡すことも反対。

結局、各々の家庭が子供に対してどのようなことを教えたいのか考えることが重要だと感じた。親として大切にしている、そして子供に大切にしてほしいお金との向き合い方を、子供が理解しやすいような形に落とし込むことが重要である。

具体的なお小遣いルールのアイディア

さて、セミナーを通して具体的なお小遣いルールの一例を知ることで、私が賛成すること、反対することが見えてきました。今度はそれらを活用しながら、どのような価値観を子供に教えたいか、そのためのルールづくりのアイディアを考えていきたいと思います。

【価値観・お金との向き合い方】

  • 将来、路頭に迷うことのない計画性を身に付ける
  • お金に働かせる仕組みを理解してもらう
  • 貯めること、使うこと、投資すること、これらのバランスについて考える力を身に付ける。
  • 消費、浪費、投資を把握できるようにすること。浪費でも納得のいく、計画性のある浪費は歓迎。
  • お金では買えないものがあるということ。一方、お金がないと困るということも理解してもらうこと。

【お小遣いルールのアイディア】

1.家族全員でお金の見直しの時間をつくる(月1程度)

2.労働を通しての収入は設けないため、毎月1日に一定の金額(学年×100円)を子供にお小遣いとして渡す。そのお金を【投資に回す】か、【手元に残す】か判断させる。

  • 【投資に回す】場合は、一定の利率で親が1ヶ月間預かり、その間お金の引き出しはできないが、利率に乗じてお金が増えている。投資を行えるのはその1日のみである。また、ゲーム性を出すために、投資すると決定してからサイコロを振り、利率を決めるのも面白い。サイコロの目が1なら10%、という形で。しかし、サイコロの目は0~4、と-1の6面にした専用のダイスなどを使い、マイナスもあることを見せたい。
  • 【手元に残す】場合は、毎月の収入額をそのまま渡す。また、もし過去の投資分からお金を引き出したい場合はこのタイミングで行える。但し、投資していた場合の差は意識させてあげる。
  • 【使う】際には、子供が自身でお金をお店で出して、支払する。また、家族全員で同じ仕組みの貯金をすることで、何にお金を使うか子供に見せながら、お金の使い方を考えさせる(人にあげるプレゼントや、自分自身へのご褒美など)。

この仕組みになれてきたら、そこに配当などの新たな仕組みも導入していくことで、よりリアルに近づけていきたい。

3.今後の計画(買いたいもの)や先月の【使う】を見直して、良い浪費だったのか、悪い浪費だったのか、考える時間を設ける。

4.子供の特性・興味を利用する。子供が見て、感じて、理解できるような体験を仕組み可する。お金という目で見ることができないものを、どのように分かりやすく伝えるか。例えば、投資した時の溜まった金額について、見えるように毎月の会議で現金として見せたり、棒グラフにして増えている様子を視覚的に体験してもらう。

5.もしどうしてもお金がほしい、長く待てないという話になった場合、お金を稼ぐ方法を一緒に考える。例えば、ちょっとしたビジネスを考えてもらい、それを手伝う。もし子供のお金では資金が足りない場合は、親が投資・融資する(そのやり方に応じてリターンの方法も変える)。投資・事業パートナーでないなら、親を雇う。小さいビジネスでも、成功して利益を上げるという感覚を掴んでもらう。子供ができるビジネスのアイディア今はまだあまりないものの、アメリカなどではレモネードスタンドをやったりしている。夏場、子供が道端でレモネードを50円などで売るようなものを、小学生の子供がやっているのはよくアメリカでは見かける。このように、些細なビジネスでいいので、ゲームのように楽しみながら、ほしいものを購入できるというモチベーションもあり、事業を体験できる。

6.その他アイディアは、今後バビロンの大富豪の教えやその他マネー本の中で採用できる点を含めていく。また、子供の教育に関しても勉強を進め、それらを掛け合わせることを考えていきたい。

最後に

子供へのお小遣いルールは、結局は親として、子供に何を教えたいかという話になると思います。まずは親として、何のためにお金が存在するのか、何故お金を使うのか、というようなお金に対する価値観であったり、お金の貯め方、使い方、投資などのお金との向き合い方を整理することが第一歩だと思います。自身が大切に思うことを、次は子供が楽しみながら理解できる仕組み作りに落とし込むことが次の一歩になります。きっと、子供への金融教育を考えることで、親の金融リテラシーも上がるはずです。ぜひ、家族みんなでお金の知識を身に付けながら、お金に困らない人生を送って頂ければと思います。

私自身も、これからも子供に何を学んでほしいのかしっかり考えていきたいと思います。引き続きお金と子供教育の勉強を進め、子供の金融教育について発信していこうと思います!

“金だけが人生ではない。が、金が無い人生もまた人生とは言えない。十分な金が無ければ、人生の可能性のうち半分は締め出されてしまう。”

サマセット・モーム イギリスの小説家、劇作家

では、また。ゆとりのある日々を。

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